気象衛星 観測運用を「ひまわり8号」から「ひまわり9号」へ交代

2022/11/14

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気象衛星ひまわり8・9号
気象衛星ひまわり8・9号 気象庁HPより

気象衛星「ひまわり8号」から「ひまわり9号」へ切り替えが決定


8号から9号へ交代の時期が決定したことが、令和4(2022)年11月11日に気象庁より発表された。
令和4(2022)年12月13日(火)午後2時(日本時間)に、「ひまわり8号」から「ひまわり9号」へ衛星観測を切り替えます。
 平成27年7月7日から7年以上の間、上空約3万5800kmの宇宙から地球を見守り続けてきた静止気象衛星「ひまわり8号」は、 令和4年12月13日(火)午後2時(日本時間)に、その役割を「ひまわり9号」にバトンタッチします。
 「ひまわり9号」は平成28年11月2日に打ち上げられ、これまでバックアップ機として「ひまわり8号」の近くで待機していました。 「ひまわり9号」は、「ひまわり8号」と同じ性能を備えており、天気予報、船舶・航空機の安全な運航、 また、近年激しさを増す台風・集中豪雨の監視や予測などに欠かせない観測データを国内外の利用者に届けていきます。
 一方で観測を終了した「ひまわり8号」は、今後はバックアップ機として「ひまわり9号」の近くで待機することになり、 今後も2機による安定した観測体制を維持します。
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これまでの「ひまわり9号」のあゆみ 

「ひまわり9号」は、打上げ以来、予備機として待機してきた。「ひまわり8号」から観測を引き継いだ後、予備機になる「ひまわり8号」と2機合わせて2029年まで運用が予定されている。これまでに、発表されてきた情報を時系列でまとめた。

平成28(2016)年11月2日(水)

静止気象衛星「ひまわり9号」は、15時20分00秒(日本標準時)に、種子島宇宙センターからH-ⅡAロケット31号機により予定通り打上げられた。
ロケットは計画通り飛行し、打上げから27分51秒後の15時47分51秒に「ひまわり9号」を正常に分離したことが確認された。

平成28(2016)年11月11日(金)

9時00分(日本標準時)、所定の静止軌道(東経140.7度の赤道上空)に投入されたことが確認された。

平成29(2017)年1月24日午前11時40分(日本時間)

ひまわり9号によって撮影された初めての画像です。
ひまわり9号の初画像 気象庁HPより 

平成29(2017)年3月10日9時(日本時間)

静止軌道上で機能確認試験を行っておりましたが、所定の機能確認が終了したことから、待機運用を開始する。


出典:気象庁|報道発表資料 より
平成28(2016)年10月31日 ひまわり9号の打上げ時刻及び打上げ時間帯の決定について
https://www.jma.go.jp/jma/press/1610/31a/20161031_himawari9_launch_window.html
平成28(2016)年11月2日 H-ⅡAロケット31 号機による「ひまわり9号」の打上げ結果について
https://www.jma.go.jp/jma/press/1611/02b/20161102_himawari9_launch_successful.html
平成28(2016)年11月11日 「ひまわり9号」の静止化の完了について
https://www.jma.go.jp/jma/press/1611/11a/20161111_himawari9_enters_geostationary_orbit.html
気象庁 | ひまわり9号の初画像 
https://www.data.jma.go.jp/sat_info/himawari/first_image_h9.html
平成29年1月24日午前11時40分(日本時間)、ひまわり9号によって撮影された初めての画像です。
平成29(2017)年3月9日 「ひまわり9号」の待機運用の開始について
https://www.jma.go.jp/jma/press/1703/09b/20170309_himawari9_start_operation.html

ひまわり8号・9号の運用計画は、ひまわり8号・9号は搭載されている観測機器が同一であることから、2機のセットで運用することにより冗長化がはかられている。
ひまわり8号・9号の運用計画
ひまわり8号・9号の運用計画 気象衛星センターWEBサイトより
出典:気象衛星センター | 運用計画
https://www.data.jma.go.jp/mscweb/ja/info/plan.html


気象庁 | 気象衛星のあゆみhttps://www.data.jma.go.jp/sat_info/himawari/enkaku.html



ひまわりの観測画像の活用

気象衛星ひまわりが観測したデータは一般に公開されおり、WEBサイトから誰でも無料で確認することができる。様々な機関から異なったアプローチで公開されており、単に気象データとしての活用だけでなく日々、時々刻々と観測されるデータをどのように扱うかの勉強にもなるのではないだろうか。

気象衛星「ひまわり」ビューア

気象衛星「ひまわり」ビューアは、国立情報学研究所が公開しているデータベースで、リアルタイムのひまわり画像だけでなく、過去のひまわり画像(ひまわり8号/9号)の可視画像(カラー)を提供している。可視画像なので当然夜間は真っ黒画像が表示されるので注意が必要。

気象衛星「ひまわり」ビューア(全球)は、地球全体を10分間隔で撮影した画像を見ることができる。
気象衛星「ひまわり」ビューア(日本域)は、日本列島とその周辺にクローズアップにした画像を2分30秒間隔で見ることができる。

気象衛星「ひまわり」ビューア(全球) キャプチャ
気象衛星「ひまわり」ビューア(全球)

気象衛星「ひまわり」ビューア(全球)
http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/himawari-3g/iiif/Hsfd/index.html?timeline=http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/himawari-3g/iiif/Hsfd/timeline.json&lang=ja

気象衛星「ひまわり」ビューア(日本域) キャプチャ

気象衛星「ひまわり」ビューア(日本域)
気象衛星「ひまわり」ビューア(日本域)
http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/himawari-3g/iiif/Hsjp/index.html?timeline=http://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/himawari-3g/iiif/Hsjp/timeline.json&lang=ja

JAXA ひまわりモニタ

JAXAが提供するWEBサイトで、気象庁から提供を受けたひまわり標準データをJAXAにおいて等緯度経度格子にリサンプリングした「ひまわりL1格子化データ」を基に公開している。
可視光と赤外線画像に加え、以下の様な物理量をマッピングされた状態で見ることができる。
海面水温 時間分解能 10分(レベル2)、1時間(レベル3)
海面水温(夜間モード) 時間分解能 1時間(レベル3)
エアロゾル光学的厚さ 時間分解能 10分(レベル2)、1時間(レベル3)
日射量 時間分解能 10分(レベル2)、1時間(レベル3)
クロロフィルa濃度 時間分解能 1時間(レベル3)
林野火災 時間分解能 10分(レベル2)、1時間(レベル3)
太陽光発電量
雲光学的厚さ
雲タイプ(ISCCP定義)


JAXA ひまわりモニタ キャプチャ
JAXA ひまわりモニタ
JAXA ひまわりモニタ
https://www.eorc.jaxa.jp/ptree/index_j.html

以前に調べた「ひまわり8号リアルタイムWeb」について詳しくは


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自営無線通信のエンジニアをしていました。現在はコンピュータ系。理科っぽいものが好きなので、電子工作、BCL、アマチュア無線、RCカー、カブトムシ、金魚、熱帯魚、自作コンピュータ、カメラ、ドローンなど一通り通過しております。 現在は、飛ぶものと昔のものに興味があります。

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