音波(Sound Wave)と電波(Radio Wave)の違い
音波とは
粗密波(そみつは)とも呼ばれ、空気などが振動する事(空気の分子を次々と揺らしていく事)によって音を伝える事が出来る波の事である。波は縦波のみである。
空気の密な部分と疎な部分が交互に変化を伝えながら伝わっていく為、伝わる速度は、媒質の温度によって変化し、温度が高い方が分子の動きが活発になり、速く伝える事が出来る。真空中では、音の媒質となるものが存在しないので、音波は伝わらない。空気以外でも、水や金属が音の媒質となり得る。水や金属は、空気よりも素早く音を伝える。
人間が普段耳にしている音(音波)が聴こえるのは、耳の中の鼓膜が大気という媒質の振動を感じ取っているためである。
電波とは
電磁波や光波とも呼ばれ、電界と磁界を交互に繰り返しながら伝わる誘導電流波。電気エネルギーの波の事で、真空中でも伝わる。すなわち、大気や水といった物質が無い環境・媒質がなくても伝わることができる。
電波法で定められている電波の定義は「300万メガヘルツ以下の周波数の電磁波をいう。」(電波法第2条第1号)
電磁波を分類するなら振動数(周波数)によって分類するなら
低 電波 - 赤外線・遠赤外線 - 可視光線 - 紫外 - エックス線(x線) - ガンマ線(γ線) 高
低 電波 - 赤外線・遠赤外線 - 可視光線 - 紫外 - エックス線(x線) - ガンマ線(γ線) 高
真空中における電磁波や光波の媒質は、現在では空間そのものと考えられている。古くはエーテル(ether)という架空の媒質が想定されていたが、アインシュタインの特殊相対性理論によって、想定の必要性は否定された。
音速と光速(Speed of sound and light)
音波は物質自体が振動することで伝わるため、媒質の種類により伝わる速度が異なる。
音速は、特に物質の相変化による影響を大きく受け、同じ物質では、固体が最大(つまり固体中の音速が最も速く)、次いで液体、気体の順となる(つまり気体中の音速が最も遅い)。またその物質の状態(温度、密度、圧力)によっても変化し、温度は気体では正の影響を、固体では負の影響を与える。
気体中を音が伝わる場合、概ね分子量が小さい物質ほど速い傾向を示す。例えば、媒質が空気(平均分子量29)の時よりヘリウム(分子量4)の時の方が音速は約3倍速く、
吸入してしゃべると、かん高い声になる現象(ドナルドダック効果)が知られている。
吸入してしゃべると、かん高い声になる現象(ドナルドダック効果)が知られている。
音波の速度
空気中の音速
日常生活上での音速というのは空気中の音速であり、1気圧で0℃のとき音速は毎秒331.5メートルであり、温度が1℃上がるごとに音速は0.61 m/s速くなる。 なお上の式は、気体中の音速の式の摂氏0度での接線をとった近似式である。
多くの分野で音速について言う時、常温として15℃を採用することが一般的であり、その場合 340.5(m/s)となる。それで一般に、音速を15℃で秒速340mとしている。
速度単位の「マッハ」は、標準大気中の音速の標準大気中の音速 1,225 「km/h」がマッハ1である。音速の倍数がマッハ数である。 速度単位の「マッハ」は気圧や気温に影響される。このため、超音速航空機のスペックを表す場合などは、標準大気中の音速 1,225 km/h が便宜上使われている。マッハ2が2,450km/hでマッハ3が3,675km/h
電波(電磁波)の速度
光速(speed of light)光が伝播する速さのことである。真空中における光速の値は 299792458 m/s(約30万 km/s)と定義されている。この速度においては、太陽から地球まで約8分19秒、月から地球まで2秒もかからない。俗に「1秒間に地球を7周半回ることができる速さ」とも表現される。
光速度は媒質に影響を受け、真空中で最大となる(秒速299,792,458 m)。尚、真空という媒質の中を移動する光の速度は、この宇宙における最大の速度であるとされており、物理学において時間と空間の基準となる特別な意味を持つ値でもある。
現代の国際単位系では長さの単位メートルは光速と秒により定義されている。光速度は電磁波の伝播速度でもあり、マクスウェルの方程式で媒質を真空にすると光速が一定となるということが相対性理論の根本原理の由来になっている。
重力作用(重力波)も光速で伝播することが相対性理論で予言され、2002年に観測により確認された。
人間に認識される音波と電磁波
人間が音として聞き取れる音波の領域は周波数はおおよそ20Hz(ヘルツ)から2万Hz(20kHz)とされる。(音波の周波数が)低音 (音波の周波数が)高音という具合に異なった音として認識され周波数を聞き分けることができる。人間が光として感じることができる電磁波の領域は可視光線といい、JIS Z8120 光学用語の定義によれば、可視光線に相当する電磁波の波長はおおよそ360-400 nm~760-830 nmである。波長が450nmくらいの電磁波を人間は「青」と感じ、波長が700nmくらいの電磁波を人間は「赤」と感じる。人間の目には異なった色を持った光として認識される。各波長の可視光線の色は、波長の短い側から順に、紫、藍、青、緑、黄、橙、赤で、俗に七色といわれるが、これは連続的な移り変わりである。波長ごとに色が順に移り変わること、あるいはその色の並ぶ様を、スペクトルと呼ぶ。
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